(「映画で知るハワイ」をテーマに映画や動画についてのエッセイを書いています.初回の「ピクチャー・ブライド」はこちら.2つ目は戦争,3つ目は観光,4つ目はプリンセス,5つ目は先住民関連ということで「ファミリー・ツリー」(The descendants)について書きました.ここから6つ目になります.)
2022年11月にホノルルで開催されたハワイ国際映画祭の目玉は,The Wind and the Reckoningという作品だった.この作品は映画館ではなく,ビショップ博物館の広い芝生エリア野外上映された.会場にはランチワゴンが並び,上映前には前座としてハワイアンミュージックの演奏が行われたり,近隣のカメハメハスクールの生徒たちによるパフォーマンスも行われたりして、この作品が今シーズンの注目作品であることが窺えた.さらに,映画の主演を務めたハリウッド俳優ジェイソン・スコット・リーやリンゼイ・ワトソンなどによる舞台挨拶があり,会場では上映に対する期待感がますます高まっていった.私は偶然この年にハワイ大学の訪問学者として1年間の滞在中で,その時取り組んでいた研究テーマと関係することもあったので,上映会場にいたのだった.雨季に入りかけのハワイで雨を心配したが、無事、上映が行われた。