2023年2月16日木曜日

カハカアウラナ

 Kahakaʻaulana(カハカアウラナ)という表現を知りました.オアフ島のアロハタワーから見えるサンドアイランドのハワイ語名ということです.今調べているメレにこの地名が登場していました.サンドアイランドの簡潔な歴史はこちら.また,ハワイ語辞書によると,Kaha-ka-ʻau-lanaで「海面に浮かんだ泳ぎ手が過ぎ去る」というような意味になるようで,蟹などを入れる籠が浮かんでいる様子を指すのではないかと記されています.ただ,この名前はrareということで,より一般的なハワイ語名はKa-moku-'ākulikuli(アークリクリという植物の島)で,もともとKa-hola-loaという珊瑚礁の上に建設された人工の島です.1869年には検疫所が設けられ,Quarantine IslandやMauli-ola(マウリ・オラ)と呼ばれていました.ハワイ語新聞にもよく登場します.日本からやってきた移民も一旦この島で検疫を受けました.その後,戦争中は収容所が設けられたり,1970/80年代にハワイ先住民による「占有」の試みと州政府による退去があったりという歴史ある場所です.(昨年のホノルル国際映画祭の短編映画でこのテーマを扱っている作品があったはず.関連ドキュメンタリー映像の一部はこちらʻUluʻuluという映像データベースの一部のようです.)観光スポットではありませんが,ハワイの近代・現代史が垣間見れる場所だと思います.