ウェールズでは「ウェールズ人ではないが、ウェールズに来て、ウェールズ語を話すようになった人についてどう思うか」というケリイの質問に対し、あるインタビュイーが「(エスニシティに関係なく)ウェールズ語を話す人がウェールズ人(Welsh)だ」という応答をしている。この発言は、言語と民族を同一視する一般的な言語観に対する挑戦として聞くことができる。ウェールズ語は民族的にウェールズ人のものと考えがちだが、ウェールズでは2050年までにウェールズ語話者を100万人に倍増するという目標が掲げられており、その目標の達成には民族的出自に関係なく話者を増やすという選択がされている。ハワイ州の人口は約140万人で、州内に住むハワイ先住民系の人口は約30万人、ハワイ語使用者は多く見積もって2万人程度だ.ドキュメンタリーが提示するウェールズ語話者の見解をハワイの視聴者はどのように受け止めたのだろうか。