2022年10月25日火曜日

The Crown Lands

Donovan Prezaによる3回目の講義.(前回の投稿はこちら.)タイトルはThe Crown Lands Transmutation from Private to Public Property - Hawaiian Kingdom History.先週は体調不良ということで2週間ぶりの講義となりました.今回も濃い内容で,聴いていると頭が疲れますが,とても勉強になります.土地の話はハワイの歴史に直結していることがよくわかります.カメハメハ3世がそもそもなぜ1848年のThe Great Māheleを行ったのかは,世界における当時のハワイの状況を考えると納得がいきます.また,The Great Māheleに先立つ法整備の重要性,その後のカメハメハ4世の未亡人となったQueen Emmaとカメハメハ5世の間の裁判,1887年のBayonett Constitutionに含まれる変更点,1894年のハワイ共和国の憲法で宣言されている内容などをつなぎ合わせて今回の主張を説得的に提示していました.アメリカ軍の基地のほとんどが元Crown Landsであるという話や,トランプ・プラザやホワイトハウスなどの譬え話のおかげで(複雑な話が)とてもわかりやすくなっています.結論としてはとても複雑な問題なので,現実的な対策や政治的な決断が必要になるけれども,それは容易ではないということになるでしょうか.繰り返し言及された例は,現在affordable housingとして売り出されている土地は歴史的(そして法的)にはprivate なCrown Landsであり,正当な相続者が訴えを起こした場合に大変「面倒」なことになるということでした.ちなみに,ロビンソン家の私有地であるニイハウ島は元Goverment Landsのため,ここで言及されているような問題とはまた扱いが異なるようです.次回が最終回のようです.(動画の冒頭で,主催者がコメントしていましたが,今回の講義シリーズについて強い反発が起きていることが伺い知れます.)