2022年9月24日土曜日

綱引き

メインランドから観光客を呼び込む大きな予算についてThe Honolulu Star-Advertiserが報じています(2022年9月22日,The Honolulu Star-Advertiser).

4カ月前,HTA(ハワイ観光局)はCNHA(Council for Native Hawaiian Advancement)がこの資金を受給することを決定しました.

しかし,120年にわたり,この資金を獲得してきたのは,HVCB(Hawaii Visitors and Conventions Bureau)でした.(CNHAのCEOの発言に基づきますが,この発言が歴史的に正しいのかは未確認です.)

ハワイの観光業会に変化を生み出そうとするCNHAは,ある意味既得権益を代表するHVCBからの「攻撃」を受けています.CNHAのCEOはインタビューの中でsystematic racismだと感じるとまで発言しています.

これから数日,テレビ局でこの問題が報じられるらしく,CNHAは声明を発表しています.基本的には,コロナ禍の序盤でCNHAが困窮家庭への援助で不正受給を助長した,だからより大きな予算を管理する組織としては不適任だという主張をHVCBが展開したいようです.

スターアドバタイザーの記事は,中立的なように読めますが,CNHA,OHA,DBEDT,ホノルル市長などの引用がある一方で,HVCBの関係者からは直接的な引用がない点がなぜなのかと疑問に感じます.HVCBはCNHAに疑念を抱かせる情報を流し,世論がCNHAに批判的になり,HVCBを支援することになるよう,潮目が変わるのを待っているのかもしれません.

ワイキキ周辺に行くと,数年前よりも,明らかにアメリカからの観光客が多い(日本からの観光客が目立たない)ので,メインランドから観光客を呼び込む予算をどうするかは以前よりもその重要性が増しているということになるのかなと思います.