日本に一時帰国中ということで、神保町めぐりをやってきました。
井上ユリ・小森陽一(編著).『米原万里を語る』(かもがわ出版、2009年)を購入。僕は日露同時通訳者であり、作家でもあった米原さんの異文化エッセイが大好き、本当に好きで、高校で非常勤講師をやっていたときに、人に言わずにはいられなくて、生徒向けの推薦図書で『魔女の1ダース』を推薦したくらいです。残念なことに2006年に亡くなられてしまったんですが、留学中に訃報に接しとても残念な気持ちになったのをよくおぼえています。会えるのなら会ってみたい人のベスト3に入っていました。没後3周年ということで、「実の妹と義兄弟が愛をこめて語る」という帯に嘘偽りなく、米原万里さんの人となりが語られています。米原さんはこんなにも愛されていたのかと改めて胸が熱くなると同時に、もっともっと活躍してもらいたかったなあとさびしくもなりました。編者の1人であり、同時期に在プラハ・ソビエト学校で学んだ小森陽一氏はあとがきの中で米原さんは「境界領域を生き抜いた表現者」であると述べています。
米原さんの全書評を集めた『打ちのめされるようなすごい本』(文藝春秋、2009年)もお薦めです。丸谷才一氏の解説も読めます。解説によると、米原さんの長所は「本をおもしろがる能力が高い」、「本に惚れるたち」、「褒め上手」、「本の世界と取り組んでゐる」とあります。また、自分の作品が良い書評を受けていたのを没後に知り、「ひとこと何か言ひたかつたのに。人生といふのはまことにままならないものだ。残念だなあ。」と記しています。
僕はまだ手にしていませんが、『ユリイカ』の2009年1月号でも特集が組まれたそうです。これは入手しなければ。